最近はユーロ紙幣になってからの物価の値上がりが深刻だ。1ユーロ約2000リラだったので、皆だいたい倍になったように思うように頭の中で計算する。
ところがピザを食べに行って、10.000リラ払っていたのに、10ユーロに変わっても、なんとなく1と10で同じような感覚だと思ってしまう。実際には倍になっていてもあ、そう、10ユーロね、と払ってしまう。とんでもない話だ。
そして値段が倍近くになっても、ユーロに変わった直後は皆慣れなくて大変だ、くらいにしか思っていなかった。そして1年以上たってユーロ紙幣に慣れてきてからは消費者ストをするようになった。
しかしもう遅い、という空気が流れている。紙幣が変わって物価が上がった直後、国民はベルルスコーニの政策、社員を解雇しても良いということに大反対で、デモをしていたのだ。
*イタリアは社員を解雇することは法律で禁じられていた。社員が暴力を振るったとか、お金を盗んだ、などの理由以外、又は収入が劇的に落ち込んだという意外は解雇できなかった。職場での態度が悪い、恋人と電話ばかりして働かない、などの理由では社員を解雇できなかった。それでイタリア店員のお客に対しての態度があんなに悪かったのだ。仕事サボっても解雇されないもんね、とふんぞり返っていたのだ。
そんなだから、この国はことがうまく進むわけがなかった。いくらあのベルルスコーニでもこの政策ばかりは賛成だと思っていたが、多くのイタリア人は大反対した(今はこの政策は通ったが、さて国の能率の悪さは変わるのだろうか?)。
そして気がついた時には給料はそのままで、物価が30%もあがって日々嘆きながら生活することになってしまったのだ。
今日子 |