よくイタリア料理ばかり食べていて日本食が恋しくならないかときかれる。イタリアに住んでもうすぐ9年目になるけれど、基本的には毎日イタリア料理で過ごしている。レストランでイタリア料理を食べた時は日本食が食べたいと思うが、家で自分で作るイタリア料理を食べていればそんなに日本食がほしいと思わない。
今は週に1回日本のお米とお肉を日本のレシピで作って食べる。本当は魚がよいのだけれど、日本料理に使えるおいしい魚がなかなか見つからないので仕方がない。
最初の2年はずっとイタリア料理でまったく問題なかったのだが、その後やはり日本食が恋しくなった。その中でも食べたいと思うのが生ラーメンだった。
ラーメンは何年か前まではアジア食材店でインスタントラーメンしか見つからなかったし、数多くある中華料理店でも作っていなかった。
多分イタリア人で中華料理店に行く人はチャーハンや肉料理は食べても、麺類はパスタで十分だと思っているのだろう。食べてもせいぜい焼きそばくらいで、汁気のある熱いラーメンはズルズルすすることができない彼らにとって、わざわざ食べようとは思わないものなのだろう。
最近は日本人用にラーメン、餃子のある中華料理店もあるし、アジア食材店でラーメンの生麺を売っているところもでてきたのでうれしいかぎりだ。
餃子は日本でも皮から作っていたのでこちらでもそうしてみたが、どうしてもイタリアの小麦粉だとうまくいかない。それで日本の強力粉を使って時々作るのだが、私の家に来るイタリア人は皆餃子がとても好きだ。
時々近所からニワトリの足を10本くらいまとめてもらうので、ラーメンのスープも作ってみることにした。化学調味料をいれないでも、足がたくさん入っているととてもおいしいダシがとれるのでびっくりした。
食べたいものリストにお寿司や魚料理、日本の牛肉などいろいろあるが、欧米に住んでいる日本人は以外とラーメンや餃子などの中華料理が食べたいと思っている人が多いものだ。
今日子 |