近所の60代のおばさんたちの話では、昔は冷蔵庫がなかったので、鶏肉を食べるときは鳥小屋に行って一羽絞めては食べるようにしていたそうだ。今では農家の各家庭に大型の冷凍庫があるので、ニワトリは一度に15羽程絞めて冷凍庫に入れてしまう(だいたい生後4ヶ月以内のニワトリ)。
もちろん冷凍したものはしていない鶏に比べて多少味が落ちることは承知だが、便利だし、スーパーで買うブロイラーに比べたら100倍おいしいことに変わりはない。
たくさん殺した時に、内蔵を使った料理を皆食べる。コラテッラという料理で、心臓や肝臓、腸、抜き取った血を鍋に入れて火を通したものを入れる。血は油もなにも入れないでただ蓋をして火を通すと、固まってどす黒い色になる。それを刻んで、内臓類と一緒にニンニクとオリーブオイルとペペロンチーノ、ローズマリーと塩で炒めて食べる。
私は内臓類が苦手なので食べないことにしているのだが、みんなおいしいと喜んで食べる。ローマの田舎料理には、これをトマトソースで煮てパスタと一緒に食べる料理もある。
レバーなど好きな人にはごちそうで、新鮮な農家のニワトリのコラテッラは街の人に重宝される料理なのだ。七面鳥を殺した時にも同じ料理を作る。
今日子
*今日から1週間海に行くのでお休みします。次回は海のおいしい話をご期待下さい。 |